【4】心身の健康
労働安全衛生法では、労働衛生の基本である作業環境管理、作業管理、健康管理と、生活習慣病予防のための健康保持や増進の措置が定められています。
とくに最近は心の健康であるメンタルヘルスについて不調をきたす労働者が多いことから、平成27年12月には労働安全衛生法に基づく「ストレスチェック制度」が施行されました(労働者が50人以上の事業場)。
作業環境管理/作業管理
◆作業環境管理
作業環境を管理するために、下記のような項目が定められています。
- 作業環境測定
- 作業環境測定の評価
- 評価による職場の改善
◆作業管理
作業管理は以下の項目になります。
- 潜水業務など一定の業務についての作業時間の制限
- 作業方法や作業姿勢などの改善
健康管理、健康の保持増進
◆健康管理
労働者の心と体の健康保持するために、次のような健康管理をしなければなりません。
- 健康診断の実施とその記録の保存、本人への通知
- 健康診断結果について医師の意見聴取、及び必要な措置の実施
- ストレスチェックの実施と就業上必要な措置の実施(50人以上の事業所は義務化)
また、長時間労働をした労働者に対しては医師の面接指導を行い、適切な健康管理を進める必要があります。
その他必要な措置などは以下の通りです。
- 石綿など重度の健康障害を発生するおそれのある業務に従事していた労働者のため、都道府県労働局長が健康管理手帳を交付
- 伝染病などの罹患患者の就業禁止措置
- 受動喫煙の防止措置
◆健康の保持増進の措置
事業者は、健康教育や健康相談など労働者の健康保持増進のために必要な措置を継続的、計画的に講じなければなりません。
また、体育活動やレクリエーションなどの便宜を与えるよう努める必要があります。
快適な職場環境形成のための措置
事業者は、労働安全衛生法に基づいて職場環境を整えたうえで、労働者の意見を聴きながら、より安全で健康的な職場環境作りを進めなければなりません。
そのため、下記などの措置を講じるように定められています。
- 作業環境を快適な状態に維持するための措置
- 労働者の行う作業の方法を改善するための措置
- 労働者の疲労を回復するための施設や設備の設置、整備
- その他快適な職場環境を作るための措置
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