第10回講師研修会
令和4年6月18日(土)に安全衛生マネジメント協会、及び中小建設業特別教育協会の共催で第10回講師研修会を実施しました。
今回は講習後のアンケートをテーマにして実施しました。
担当講師
林先生による本日の内容・タイムスケジュールの説明、担当講師・スタッフ自己紹介、塩中先生の指導で少し体を動かした後、ブレイクアウトルームに別れて恒例の参加者近況報告を行いました。
次に関根先生より、前回までの振り返りとして「講師に必要な能力」についてのおさらいがあり、特に「対人能力」と「専門能力」の重要性についてのお話がありました。
今回のテーマ「講習会直後のアンケートについて」
いよいよ今回のテーマ「講習会直後のアンケート(以下「直後アンケート」と記します)についてです。
まず、参加講師に対し直後アンケートに対する対応についてZoom機能によるアンケートを実施したところ、参加者全員「読んで参考にし、必要に応じて講習のやり方を変えている」ということで、関心の高さが伺われました。
次に、最近の直後アンケート約400件の分析結果について、受講者から評価されている事柄を「強み」、逆に不評な事項を「弱み」として示され、それぞれ「環境(会場)」「内容(プログラム)」「進行(講師)」に分析された表に基づいて解説して頂きました。
「強み」として動画などの視聴覚教材の活用や双方向・参加型を意識した講習の進め方が挙げられており、時代の変化に応じた対応が求められていることが伺われました。
「弱み」としてプレゼンテーション資料偏重や一方的な講義に終始など、受講者への配慮に欠けた進行が挙げられており、「伝えたい」側と「受け手」側のミスマッチも起こっていることがわかりました。関根先生
「我々、人様の前に立ち人様の時間を拘束して物を言う立場の者には、それなりの責任がある」
重く受け止めるべき言葉として印象に残りました。
続いて、アンケート評価の目的は大別して以下の二つだが、法的背景のある安全衛生教育については②の評価により講習がなくなるということはないと思われ、ほぼ①のみが対象という特殊性があるため講師自身の「振り返り」が特に重要となってくるとの説明を頂きました。
- 「形成的評価(フォーマティブ・エバリュエーション)」:教授・学習過程で行われる確認作業
⇒ より良いものに変えていく
- 「総括的評価(サマティブ・エバリュエーション)」:研修全体の価値評価
⇒ 継続か否かを判断する
発表
この後、各自強みと弱みについて「思い当たるもの」「思い当たらないもの」に分けて振り返りの時間を持ち、一部発表がありました。
- 「気が付くと自分が夢中になって話している」
- 「しゃべりすぎているなと思って受講者を見ると、態度でわかるのでそこで休憩に入ることもある」
などの発表のほか、聞かれていないことを延々と語る講師さんもおり、自己を振り返ることの難しさも感じられました。
まとめ
総じて「講師は熱くなってしまう」、けれど必ずしもそれがうまく物事を伝える条件ではないということを認識すべきということです。
今回は少人数の開催になってしまいましたが、ほとんどが法令等で定められているということもあり一方通行になりがちな講習にあって、アンケートは受講者からの声に耳を傾ける貴重な機会でもあり、積極的に受け止めて能力向上につなげていきたいといった感想が寄せられました。
受講者様のご希望に合わせ、以下のタイプの講習会もご用意しています
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